色々と準備が重なり、メルマガの更新が滞っていたことをお詫びします。週に一度は読み応えのある記事をと思っているので、8月にキャッチアップします。
また、その要因の一つであるニコニコチャンネルの準備が整いました。ぜひご登録ください。(この記事のアンダーラインがついているものは全て記事や動画のリンクですのでクリックすると見ることができます)
8月末のBRICSに向けて、予測しなかったニュースが飛び込んできています。
世界は大きく変わろうとしている、プレート変動の様な大きな構造変革が起きるのかもしれない。そんな予感があります。
*初めにお伝えすることとして、個人的に軍事クーデターの様な力での現状変更はやはり良くは無いし、それを支持しているわけでは無いです。でも、アフリカの人々の気持ちに寄り添うと、これを受け入れる人々の気持ちも理解できます。
ニジェールで起きていることは、第一報は動画でお伝えしましたが、アフリカの解放運動の始まりかもしれない、アフリカの人は依然と搾取が続く植民地体制と変わらない構造に立ち上がっているということ、西アフリカ・ニジェールの軍事クーデターで反仏感情が広がったのは、旧宗主国フランスが原発燃料ウランの鉱山開発を通じ、ニジェール経済に権益を維持してきたため、アフリカではロシアに期待を寄せる声が大きいという点がポイントかと思います。そして今起きているのは資源戦争の一部。欧州連合(EU)にとってニジェールは最大のウラン供給元で、クーデターはエネルギー計画を大きく揺さぶりました。
昨日6日の日曜日が西アフリカの15カ国からなる西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)からの期限でした。どんな期限かというと、拘束されているニジェールのモハメド・バズーム大統領を現地時間7日午前0時までに復権させるよう、クーデターを起こした軍事政権に求めていた期限。(詳細は別途)
結果、大統領警護隊を率いるアブドゥラフマン・チアニ将軍が、新たな国家元首となったと発表されました。
また、当面の間、領空を閉鎖すると発表しました。現在ニジェール上空を飛行している飛行機は無いとのことです。(下のフライトレーダー24マリ上空を飛ぶ飛行機は見えるがニジェール上空は確かに無い)
6日、スタジアムにたくさんの群衆が集まり、ものすごく盛り上がっています。
映像をどうぞ。
3万人収容のスタジアムに大群衆が押し寄せ、同国の軍事指導者の肖像画を掲げ、かつての植民地支配国フランスにブーイングを浴びせた。会場はロシアの国旗で覆われていた。CNSPの指導者の一人であるモハメド・トゥンバ将軍は、スタジアムでの演説で、「ニジェールの前進」に対して「破壊工作」を企てる「影に潜む」者たちを糾弾した。
「我々は彼らのマキャベリ的な計画を知っている」とトゥンバは語った。ニアメの集会に参加したアルジャジーラのファドル・アブドゥル・ラザク記者によると、参加者はECOWASの制裁とフランスを非難するスローガンを唱えていたという。クーデター支持者は反抗的な態度を崩さなかった。
「ナイジェリア国民は、帝国主義者たちがわれわれを破滅させようとしていることを理解した。そして神の思し召しにより、彼らがそのために苦しむことになるだろう」と年金生活者のアマドゥ・アダムーはスタジアムで語った。
ニアメのブコキ地区では、住民たちは国を守る準備ができていると語った。
「我々はこの革命のために戦うつもりだ。敵を前にしても退くつもりはありません。我々はこのクーデターを長い間待っていた。」
ニジェールのクーデターを起こした軍事政権側がワグネルに支援を依頼しているという報道もAP通信(信頼はできない)から出ている(後で記載)が、ECOWASがどういう行動に出るかはまだ不明。今ざっと確認したところ日本で出ていない報道としては、ナイジェリアの上院議員が、ECOWASの会議で軍事行動に賛同しないと表明したことだ。これはアルジャジーラ含め、アフリカ系SNSでも拡散されている情報ですが、日本語ではTwitterでもまだ出てこない(もしくは私のリサーチが良くない)。
NATO/ECOWASによる鎮圧を支持する諸国はごく少数です。
隣国のブルキナ・ファソとマリが「ニジェールへの軍事介入は、ブルキナ・ファソとマリへの宣戦布告とみなす」という共同声明を発表。チャド大統領もニジェールのクーデター指導者と会談 チャドの高官数人も、ニジェールへのいかなる軍事介入にも反対していることを明らかにした。アルジェリアはニジェールとの国境の距離が長く、アルジェリアも軍事的解決策は支持できないと表明。下の地図を見ていただくと確かに距離がある。北側のほぼ全ての国境はアルジェリアだ。地図に記載のないアルジェリアの右、ニジェールの右上はリビアです。
これはアルジャジーラの番組のスクリーンショットですが、赤い部分が2020年からクーデターを起こした国々、そして点線がサヘル地域。アフリカの半乾燥地域サヘル(Sahel)は、気候変動や人口変動、さらにはイスラム過激派の武力攻撃が交錯する最前線だ。
西側の息がかかったECOWASは、これ以上軍事政権や軍事クーデターが増えたら困ると焦っています。
アフリカ連合と国連の安全保障コンサルタント(つまり西側)であるフェストゥス・アボアジェ退役大佐はアルジャジーラの取材にこう答えている。
「政治的なタイムラインと軍事的なタイムラインはまったく異なる。だから、政治家たちが表明している、今日(日曜日)が最後通告というのは、必ずしもDデー、つまり軍が敵対行為を開始する日ではないのです」
「西アフリカではナイジェリアがすべてです。それはECOMOG(西アフリカ諸国経済共同体監視グループ)の旗の下、ECOWASがリベリアとシエラレオネに介入したことに遡る。」
「ナイジェリアは重要なプレーヤーだ。ナイジェリアは地域、あるいはサブ地域のエンジンだ。しかし、上院はナイジェリア大統領からのニジェールへの介入要請を承認していません。」
ナイジェリアの大統領はECOWASのトップでナイジェリアがどう判断するかはキーポイントだと推測する。
そのナイジェリアで、上院議員は、ECOWASの部隊の一員としてニジェール共和国にニジェール軍を派遣する許可を求めるボラ・ティヌブ大統領の要請を拒否した。
モハメド・バズーム大統領は7月26日、大統領警護隊によるクーデターで退陣した4日後、ECOWASの指導者たちはアブジャで開かれた会議で、クーデター指導者たちに7日間の最後通告を出し、憲法秩序を回復するか、武力行使の可能性に直面するかを迫った。ナイジェリアは電力供給を停止し、西アフリカの貧しい国との国境を閉鎖した。(私の理解が正しければ、ナイジェリアもニジェールも元々は同じ国のようなものだ。)クーデター指導者の拒否を受け、西アフリカの国防長官は軍事行動計画を策定し、その一環としてティヌブ大統領は上院にナイジェリア軍を参加させる許可を求めたと述べた。
しかし、土曜日の理事会で上院議員は大統領の要請を拒否した。
会議に出席した上院議員によると、上院議員はクーデターを非難する決議案を可決し、ニジェールの憲法秩序を回復するために努力したECOWAS指導者を賞賛することで合意したが、軍事的な選択肢は排除したということだ。
"ほぼ全ての上院議員が発言し、様々な要因から軍事的選択肢を完全に否定した。”
「上院議員たちはティヌブ大統領に対し、クーデター指導者たちとの交渉を強化するため、再び最強の代表団をニアメに派遣するよう求めた。オバサンジョ、アリ・グサウ、アブドゥルサラム・アブバカルといった長老たちを特使として派遣し、対話と外交的解決を図るべきだという意見もあった。
「軍事行動に反対する上院議員たちは、ナイジェリアの軍隊は非常に装備不足で、どんな戦争にも対応できる準備ができていないと指摘した。
*この記事からアフリカの国々がワグネルに頼ったりロシアからの武器の輸入が大きいことがわかる。
私が動画で言い忘れそうなこととして、ナイジェリアはISIS、アルカイーダ、そしてボコハラムという恐怖と国民は戦っている。特に軍事介入ができない理由としてボコハラム(ナイジェリア北東部及び北部を拠点に活動するスンニ派過激組織)で手一杯だという理由が多く挙げられていた。
国際社会も介入問題で意見が分かれているようだ。(一部アルジャジーラの記事を含む)
ニジェールの旧植民地支配国であり、同国に約1500人の兵士を抱えるフランスは、期限切れ後にECOWASがどのような行動を取るにせよ、「断固として」支持すると述べた。しかし、それが軍事支援を含むかどうかは明言しなかった。
他方、ロシアはニジェールへの軍事介入に反対しているが、その一方で、「ワグネル」のトップはニジェールに戦闘員の派遣を申し出ている。ニジェールのクーデター指導者たちは、2021年にマリでクーデターが起きて以来、マリで影響力を持つようになり、中央アフリカ共和国やリビアでも古くから活動しているワグネルに助けを求めたと報じられている。
マリにはワグネルが長い間派遣されている。政権を守っている護衛が中心の様だが、実はマリにはもうフランス軍はいないし、国連でさえも追い出している。マリの公用語はもうフランス語ではなくなったと多くのアフリカ人インフルエンサーが伝えている。(日本語記事でのエビデンスはなく、wikipediaではまだ公用語はフランス語となっている)
去年10月、マリを訪れているビクトリア・ヌーランドは興味深いことを言っている。
マリの政権が行った安全保障上の誤った選択(ワグネル軍を招き入れたこと)によって、私たちの活動は制限されている。
つまり、これは私が見たアフリカの人々の発言をサポートする内容と一致する。ワグネル軍がいることで、やはり西側への抑止力となっている様だ。
また、ヌーランドはワグネルがいることで治安が悪化していると繰り返しているが、DWニュースやアルジャジーラの現地の人の言葉から、そう言ったことは聞こえてこない。明日以降の動画配信でも下記動画の内容が結構出てきます。
ヌーランドはクッキーおばさんとして、ヤヌコビッチ政権を転覆させたことで有名だが、やはりこのサハラ砂漠の地域でも何かを企んでいる様な気がしてならない。そもそもフランス軍のニジェールでの部隊を強化している辺りも気になるし、現地の選挙に介入しようとしていることがはっきりと見て取れる。
今日のアフタートークで私が言ったことは、これはわからない。
でもヌーランドに何か企みはあると思うし、米は同盟国やG7に対して優しいわけではない。
フランスでの暴動はBLMに酷似していたし、ウクライナの紛争では欧州が力を弱めている。
私は元々、BRICSの会議に向けて、中東とアフリカのリサーチを始めたのですが、アフリカ諸国の国民が闘っているものと、私のチャンネルがテーマにしている世界中の愛国者が闘っているものはほぼ同じ。日本はアメリカの属国で今中国の属国になろうとしている中で、アフリカの人々の言っていることが痛いほどわかる。日本にはエネルギー資源はないが、日本は世界のATMと言われている。そしてそのお金をせっせと言われるがままに差し出している岸田政権。私たち国民が少しでも節約して、30年間給料が変わらないのにだ。だから、私はアフリカの人々の良心という同志を得た気持ちで、アフリカが以前にも増して大好きになった。
世界が今戦っているのは、依然として姿を変えた共産主義だ。しかし世界統一政府は国家単位であるのではない。どの国にも同志がいて、どの国にも形を変えた共産主義者はいる。まずは敵を知ることだ。そして、コツコツ情報を集めることだ。
2022年10月のヌーランドの発言(翻訳が下手なのはお許しください)を下記に羅列します。ヌーランドが何を企んでいるのか…
マリについて
私たちはマリの選挙関係者にも会った。
また、市民社会の活動家たちとも会い、首相や政府とも非常に熱心に話をした。
今のところ、私たちが確認できた限りでは、マリの暫定政府は2024年の選挙という合意されたスケジュールを確実に守るという約束を守っています。
ワグネル軍などが国内で大きな役割を担い、国連平和維持軍を圧迫しているため、この半年でテロ事件は30%も増加している。
私たちはまた、選挙が完全に包摂されたものになるようにすることにも懸念を表明している。
それは、国全体の治安にも関係しているが、現在多くの国内避難民がいるという事実にも関係している。
彼らには住民登録などが必要だ。 そのため、多くの課題があるが、少なくとも選挙を担当する民間人は、準備を軌道に乗せているようだ。
米国が安全保障面でマリを支援する能力は、何よりもまず、クーデターが起きたという事実によって大きく制約されている。 米国の法律では、クーデターが発生した場合、民主主義が回復するまで、つまり2024年まで政府軍を支援することは制限されている。 私たちは、たとえ招聘されたとしても、あるいはそれが可能であったとしても、同じ空間で活動するつもりはありません。なぜなら、彼らの活動方法、人権侵害、人々への接し方に否定的だからです。
現在マリでは、開発、保健、選挙支援などを行っており、できる限り多くのマリの人々を支援しようとしている。 私たちはマリ当局と、米国の支援が最も必要とされている人々に確実に届くようにすることについて話し合いました。 フランスはマリから撤退したため、私たちは皆、マリの人々を助けようとしているが、マリの政権が行った安全保障上の誤った選択によって、私たちの活動は制限されている。
モーリタニアについて
モーリタニアには本当に良い訪問ができた。
私たちがモーリタニアに行きたいと思った理由のひとつは、ガズアニ大統領や首相、国防当局者と、特にマリとの国境におけるテロ対策の成功について話をするためだった。
われわれの強力な支援とその他の国際的な支援により、彼らは国境とテロ問題をほぼ管理できている。
私が現地にいたときに申し上げたように、彼らは非常に荒れた近隣諸国における10年にわたる安定の島なのです。
しかし、マリで何が起きているのか、サヘルの他の地域で何が起きているのかを懸念しているのは明らかで、特にマリへのワグナー軍の侵入や、人権への影響など、国境で起きたいくつかの事件を懸念していた。
ですから、私たちはそれらの問題について話しましたが、モーリタニアにおける機会についても話しました。
申し上げたように、私たちは強力な人道支援プログラムを持っています。
私たちは、エネルギー安全保障の面でもっと協力できないかと考えています。
ご存知のように、モーリタニアの沖合にはセネガルと共有するガス田があります。
私たちは、コンソーシアムの一員であるアメリカの企業にこの油田を開発してもらっています。 モーリタニアには風力発電と太陽光発電の大きなチャンスがあると私たちは信じています。
さらに、より多くの投資を呼び込み、教育やその他の開発目標を支援することの重要性についても話しました。
米国は現在、首都以外の国の主要な地域で、約60万人のモーリタニア人の給食を支援しており、子供たちが学校に通い続けられるよう支援しています。 そこで私たちは、そのプログラムについて、また私たちにできるその他のことについて話し合った。
ブルキナファソについて
私たちは、トラオレ暫定大統領(現大統領)と、国防相を含む彼の指導陣と同席する機会を得た。
彼は、自国の安全を守るのはブルキナベ人であり、ワグナーを招き入れるつもりはないとはっきりと言った。
我々は、マリであれCARであれ、この地域の他の場所での経験に基づき、彼らがそこで見解を変えた場合のリスクを明確にした。
そして、クーデターが起きた、あるいはこの場合、クーデターの中のクーデターという状況下での制約の中でも、ロシアやワグナーの外部からの支援なしに、ブルキナ軍によるテロリズムを押し返すための強力な努力を支援し続けるにはどうすればいいか、集中的に話し合った。
ニジェールに駐留する西側の軍隊について
フランスは以前マリに駐留していた部隊の一部をニジェールに移駐させ、ニジェールの部隊を強化した。 我々はそれを支援した。 我々は非常に緊密に協力した。 ニジェール当局は、特にマリとの国境沿いで、テロリストとワグナーの両方をマリ側に引き留めようとするフランス軍の活動を支援する役割に肯定的だった。 また、我々はサヘル全体の安全保障状況について、歴史的にそうであったように、また他の欧州諸国ともそうであったように、軍事力、安全保障支援、開発支援の両面で非常に緊密に協力している。
ニジェールの法定通貨はCFAフラン。CFAとは『Colonies françaises d'Afriqueアフリカにおけるフランスの植民地』という意味。と書き込みを発見、調べてみよう。
流石にアフリカ圏となると、固有名詞の訳の違いなどがあるかと思います。間違え等あったら申し訳ありません。
今日のメルマガでは全てをカバーできていません。実は今日は前回の内容を書こうと思ったのですが、進捗を伝えることとなりましたw
できれば、先日の動画を観てくださいね。
最後におまけです。
エリトリアの大統領のアフリカサミットでのスピーチが、かなり再生されていてかなり興味深いです。これは日本語にはなっていないのですが、英語ができればわかるのと、わからなくてもプーチンの表情を見てください。何となくわかるかも。
これの短いバージョンも発見したので、日本語訳をつけたいとは思っています。でも私は一人、全部はできない。コツコツコツコツ……
実は、最近ライブ配信した動画の制限がなかなか消えません。私が配信することは多分広めてほしくない情報なのだと思います。今日の動画もそうです。登録者数もここ数週間で減っています。実はTwitterの大型インフルエンサーさんが拡散してくださって少し増えた分だったんです。だから、ブログやニコニコなど、色々な方法でやっていくしかないのかなと思っています。そして、サブスタックで有料登録してくださっている方には申し訳ないなと思うのが、私がサブスタックを開始した後にニコニコの開設を決めたことです。金銭的負担が多くなってしまい申し訳ないのですが、ぜひニコニコのご登録もお願いします。第2回目は17日の14:30頃から例のアルフィヤジャンプ裁判の件、第2回目は24日19:30からゲストは山中泉さんです。ゲストをお呼びするのは月2回の予定ですが、今までに撮り溜めた動画がたくさんあるので色々と活用していく予定です。
もう一つ、こんなに暑いのに、レバーのパテが食べたくなったのは私だけかもしれませんが、このレシピがとても簡単で、安上がりで、美味しかったのでご紹介します。イギリスのスーパーにはこういったパテがチーズみたいな感じで売っています。晴れているととにかくピクニックに行くのですが、パテもピクニックでもパーティでも楽ちんなのでよくあります。
そんなわけで、明日半分取っておこうと思っていた大好きなブドウ、この投稿を書きながら全部食べてしまったというのは秘密にしておいてください。